錬心会
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■大下高明先輩(商7回卒)の俳句の世界

この所在  蛍を餌の  釣やるか
■2009年7月19日経『俳壇』入選
【大下さん本人の説明】
闇の中、蛍を餌にヤマメを釣る人間に驚いた句です。

イカナゴの 群追う魚(うお)を 見にゆかむ
■2009年6月14日経『俳壇』入選
【大下さん本人の説明】
蒲刈の春は深夜外灯にイカナゴが群れます。下から大型魚がイカナゴを襲うさまを見ることができます。
*イカナゴの漢字は、機種依存文字のためにカタカナで表記しております。本来は、魚へんに白の漢字をあてます。(事務局)

頼まれし  四人の分の  めばる釣る
■2009年5月31日経『俳壇』入選
【大下さん本人の説明】
義弟に釣りの句を望まれての一句。
彼が帰省した時、皆で竿を振った思い出の句です

大寒や 声の大きな 魚売
■平成19年度NHK全国俳句大会 入選
【大下さん本人の説明】
平成19年度の入選句は平成16年2月29日、日経新聞四席入選の句と同時作句の兄弟句になります。 「大寒や島一周の魚売」「大寒や声の大きな魚売」 大変似ています、平成19年度の題詠が「声」と決まり、過去の「声」をひっぱり出しての投句そして入選となりました。苦しまぎれの一句が選に入ったわけです、島の大寒の日の一齣です。
2008年NHK俳句2月佳作、 「見あぐれば元就居城葱畑」 。4月の佳作、 「臼貸して餅と戻りし昔あり」 。前は尼子氏残党の子孫の知人の話から吉田の奥へ吟行していただきました、さながら戦国の世と取られれば成功です。後は昭和の思い出を句にしました。

大鳥居 その真下まで 汐干狩
■2007年5月 日経『俳壇』入選
【大下さん本人の説明】
「大鳥居周(ぐるり)は掘らぬ汐干狩」とふたつ投句の一つ。
人出で離れてみると大鳥居の下を掘っているように見えても誰も真下を掘る人はいません。写生の句。「人出がある」の省略が巧くいっての入選ですかね。俳句で説明や報告の句は入選にはなりません。

年忘 知己の快気を かねにけり

素戔鳴(すさのお)も 下座になりし 薬喰(くすりぐい)
■2007年3月 『NHK俳句4月号』佳作入選
■題目:年忘(としわすれ)と薬喰(くすりぐい)
【解説】
年末の年忘れ(忘年会)が新年会に変わり11月20日が締め切りでこの時まだ新年会ができるものと思い。副会長の快気祝いを兼ねたと。新年会知己の快気をかねにけり。この方がええですよ、新年と快気とダブルで佳いです。
四足は明治以後らしく〓「またぎ猟師」は熊・鹿・猪肉は食べたが、一般には習慣がない肉を食べ体の薬にする意味でしょうね。薬喰が冬の季語です。

【川口さんの注釈】
「薬喰(くすりぐい)」
獣肉を食す習慣は、明治になるまで一般的にはありませんでした。それは仏教の影響が大なりと言われています。それでは明治以前の肉食は皆無かというと、そうではないようです。
冬期、滋養をつけたい時には鹿や猪、兎などを狩り、これを薬と称し密かに賞味しました。これを「薬喰い」といいました。転じて、寒中に関わらず身の栄養になるものを食べることです。これは好きで食べるというのでなく、滋養本意に考えたうえで好悪にかかわらず食べる、という意味があります。井原西鶴『好色一代男』中に「干鮭は霜先の薬喰ぞかし」とあるように、四つ足以外の鳥や魚などをさしても薬喰としました。
特に鹿肉は邪気を払い血行をよくすると いわれ、珍重されました。肉を始めとし、身の栄養になるものを摂ることを「寒喰」といいます。
余談ですが当時は鹿を「ろく」と読んでいました。これは読みが死に通じるのを忌んだ他、春日や加茂の仙獣としての鹿を連想することを避けたため、ということです。
冬には町中でも鹿の肉を売り歩く「鹿売(ろくうり)」がいたそうです

新しき 服着て古き 案山子かな
■2007年1月 『NHK俳句1月号』 佳作入選

上手には 死ねぬものとて かぼちゃ食ぶ
■2007年1月 『平成18年NHK全国俳句大会』 入選

宮島も 裏も表も 松手入
■2006年12月17日 『日経新聞俳壇』に掲載された作品
【解説】
正月準備の、植木屋さんの状況を見ての句です。

潮切りの 肥料とどきし 残暑かな
■2006年12月 『NHK俳句12月』に掲載された作品
【解説】
「潮切り」は、「船での潮切り」の意味です。ビニール梱包にしても少々は匂います。島特産の蜜柑或いはネギの肥料になるのでしょうか。

蟇(ひきがえる)の出てくなとの神と呼ばれたり
■2006年9月 『NHK俳句12月』に掲載された作品

蟇の出て くなとの神と 呼ばれたり
■2006年8月 『NHK俳句4月』に佳作入選された作品
【大下さん本人の説明】
「くなとの神(岐の神)道祖神です。「さえのかみ」とも言えます。ひきがえるは目が優しいので、どこか擬人化(神)として様になるようです」とのこと。

宮島に 鹿を伴ふ 雛めぐり
■2006年4月9日 『日経新聞俳壇』に一席で掲載
【先生のコメント】
「宮島のその島内の雛飾を見て歩いているだろう。そしたら、鹿がついてくる。それを『鹿を伴ふ』と表現したところ、なんとも愉しい。」とのこと。

碧(あお)き眸(め)にも ものめづらしき 牡蠣雑煮(かきぞうに)
■2006年3月 『NHK俳句4月』に佳作で紹介された優秀作 「雑煮」がお題。
【大下さんのコメント】
「この句は、そのまんまの景が十七文字です。外人さんの最近また増えて来た、宮島で一句いただきました。『碧き眸』がなければ落選ですね。」とのこと。

集めても 焚くことのなき 落葉かな
■2006年2月5日 『日経俳壇』に入選
【選者のコメント】
「さらりと詠み上げているが、その落葉のいろどりが見えてくる」とのこと。

わだつみの 雲遥かなる 花野かな
■2005年12月 『12月のNHK俳句』に入選
【大下さん本人からのコメント】
「わだつみ」大海原への思い人それぞれです。
先の大戦の「聞け!わだつみの声」は有名ですが戦後生まれの平成平和ボケの中、単に写生の俳句でありましょう。
戦中派(親父は海軍)には「わだつみ」の持つ意味は複雑にして深いと思います。この俳句自体の味わいは遠近でしょうか。
「雲海崩る あきらかに 海紺青」と同じ錦川の上流羅冠山麓より美和町に抜ける峠より岩国方面を眺望して一句いただきました。「・・・わだつみの声・・・・」にすればはっきりして良かったとおもいます。

図書券を いただく父の日なりけり
■2005年7月 『日経俳壇』に入選
7月31日の日経俳壇に入選されました。

賑わひて 被爆うするる 彼岸寺
■2005年6月 『NHK俳句』に入選(課題は3月応募の【彼岸】)
【大下さん本人からのコメント】
05年3月のNHK俳句の兼題が「彼岸」三投句中の一句です。
「被爆」の2文字が入ったのが佳作に残りました。 「賑は(わ)ひて 被爆うするる 彼岸寺」の様に基本的には俳句世界未だに伝統的かなづかいですね。
今年が被爆60周年です。彼岸の寺もにぎわい、昭和も遠くなりにけりです 。

牡蠣まつり 牡蠣敷きつめて 焼かりけり
■2005年3月31日 『日経俳壇』に入選
【川口さんからのコメント】
「敢えて説明は要りませんね。この情景がそのまま詠めるからすごいね!!」そうです。

せせらぎや 大根の尻 うつくしき
■2005年3月 『NHK俳壇 優秀作3月号』に入選
大下さんに「大根の尻は意味が深そう?」とメールでコメントをお願いしましたら、次のようなお返事でした。

【大下さん本人からのコメント】
「私の心の中を見透かしていますか?さすがOB会の副会長!健康的エロチズムと言わせて下さい。少しデフォルメさせ選者もまんまとハマリました。見た人それぞれのハートの中に俳句が一人歩きしてそれぞれの感覚で自由に新鮮に蘇れば、シンプルで何の変哲もない句が一人歩きして行きます☆せっかくなのでここだけのブッチャケ話をしますわ。
この日、県北に比婆牛を食べに行っての帰途、小川にせせらぎで秋大根洗いの人を発見。きれいな大根ですね。とお世辞の一つでも言ったかも知れません。奥さんに!」

という長いコメントでした。

馬鈴薯の 赤土匂ふ 夕厨(ゆうくりや)
■『平成16年度NHK全国俳句大会』に入選
【大下さん本人からのコメント】
「旨いじゃがいもを、岡本綾子さんご出身の安芸津まで行って調達し食しました・・。」そうです。

みや嶋の 朱色にかなふ 冬の靄(もや)
■2月13日 『日経俳壇』に入選 

大鳥居 あふぐ汐干の 佳かりけり
■4月 『日経新聞俳壇』に入選

雪の夜の 越後湯沢の 酒談義
■5月 『NHK俳壇』佳作入選

蛍火の 河一帯の ゆれいたる
■9月 『NHK俳壇』佳作入選

盆の墓 やがて造花と 気づきけり
■9月13日 『日経新聞俳壇』に入選(9月13日・20日2週連続入選)

炎天に立ち 遠き日を なつかしみ
■9月20日 『日経新聞俳壇』に入選(9月13日・20日2週連続入選)

はつきりと お四国 見ゆる秋燕
■11月7日 『日経俳壇』に入選
【大下さん本人からのコメント】
四国に「お」がつけば「お大師」「四国八十八箇所」「お遍路」ときます。ひらがな「お」のひと文字に選者が気づいた入選でありましょう。

天の川 最終便に 乗船す
■11月28日 『日経俳壇』に入選
【大下さん本人からのコメント】
いつも有難うございます。選者は船が天の川に乗り出して遡ってゆくようだと誉めてくれますが=現実はロマンチックでもなく高齢化なんですね。俳句にはよくあることですが聞かにゃあ良かったと言うところです。

雲海崩る あきらかに 海紺青(うみこんじょう)
■『平成15年度NHK全国俳句大会』入選

被爆の地 青田の風の きたりけり
■その他

 

 
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